こんにちは、埼玉県久喜市で金属スクラップの加工と産業廃棄物の中間処理を行っております、株式会社丸栄です。
前回のコラムでは天井クレーンの入替工事について記載しましたが、実は同時期に弊社の選別ラインと呼ばれる設備についても更新をしましたので、今回はそちらについて記載します。
弊社の産業廃棄物中間処理事業について
株式会社丸栄では、埼玉県久喜市の本社工場において、産業廃棄物の中間処理(破砕・圧縮・切断)に関する許認可を取得し、適正な処理を行っております。詳細はこちらをご覧ください。
特に破砕処理においては、金属や廃プラスチックなどの産業廃棄物をシュレッダーと呼ばれる機械でこぶし大に砕いた後、磁力や風力などの物理的特性を活用して、素材ごとに選別を行っております。
回収した金属スクラップは、製鋼メーカー様や非鉄金属の選別事業者様へと販売しております。
選別ラインのリニューアルについて
これまで弊社では、時代の要請に応じてリサイクル材の品質と安定供給の両立を目指し、選別ラインの改良を随時行ってまいりました。
しかし、前回の大規模改修から数十年が経過し、設備の老朽化により作業効率の低下やメンテナンス負担の増加といった課題が顕在化しておりました。
そこでこのたび、選別ラインの全面的なリニューアルを実施いたしました。
非鉄金属の品質向上
近年、循環型社会の実現に向けた動きが加速し、サーキュラーエコノミーの観点からも、リサイクラーには一定品質を有した再生原料の安定供給が求められています。
特に弊社では、これまで行ってこなかった非鉄金属の選別を強化するため、以下のような新たな機器を導入し、選別精度と処理効率の向上を図りました:
- 選別精度を向上させるため粒度選別の導入
- 非鉄金属の識別精度を高める高性能センサー選別機
- 軽量素材にも対応可能な風力選別機の強化
今後の展望
シュレッダー設備を導入した初期には、鉄スクラップ(製鋼原料)の回収が主な目的でした。しかし現在では、鉄だけでなく、アルミ・銅・ステンレスなどの非鉄金属、さらにはプラスチックなどの非金属資源にも循環利用の要請が広がっております。
これに対応するためには、選別対象ごとに適した処理方法と機器が必要です。
今後も弊社では、資源循環の担い手としての責任を果たすべく、需要動向を注視しながら継続的な設備投資を行い、高品質な再資源原料の安定供給に努めてまいります。

工事前

工事後